「俺、マリアちゃんの事が大好きなんだ。頼む、付き合ってくれ。」「私は、あなたの事なんとも思っていないけどそれでもいいの。」「構わない。」「お金くれる男なら考えてもいいけど。」「それでも構わない。」「なんでそこまでして私と付き合いたいの。」「一目惚れ。」私はそんな彼と付き合うことにしました。ほぼ、彼は私のいいなりです。お金がないからお金頂戴と、頼むと本当にお金をくれる男でした。金額は1万。そして、手を握ろうとした時私が拒否ると謝り、手を握らないでいる彼。食事する時も私が好きな食べ物ばかり、そして奢ってくれるのが当然。こんなわがままな私に彼は一目惚れだけで本当に付き合っている事が凄いと思ってしまいます。
お金くれる男
ある日、私は大好きなお婆ちゃんが亡くなり葬式の場で自分の力で立てないくらいに泣いていました。そんな私に優しく支えてくれる彼に一瞬ドキッとしました。その後も私が落ち着くまでマメに連絡くれたりと私は彼のマメさにだんだん惹かれていきました。そして、お婆ちゃんの死を乗り越えた私に彼は「最近、お金要求してこないけど誰か好きな人出来たの。」と、不安な顔して言っていました。私はそれに笑ってしまいました。確かにお金くれる男が付き合ったきっかけだけど、今はお金より彼の優しさがもっと欲しくなった私。なかなかそれをうまく伝える事ができない私は彼の頬に軽くキスをしました。「えっ。」戸惑う彼の姿に再び笑う私。その顔に彼も笑い出し私達の関係は良好に進みました。
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